こんにちは。
私の大好きな作家のひとり、小川糸さんの小説です。小川先生の作品は食堂かたつむり、ライオンのおやつ、に続く3作品目となります。
疲れたとき、何もかもが嫌になってしまったとき、元気がほしいときにぜひお薦めしたい本です。
他の作品もそうでしたが、何でこんなに優しい文章がかけるのでしょう、と思うくら優しい小説で、小川先生の人柄が偲ばれる作品です。
物語は鎌倉を舞台に、文具店を営みながら「代書屋」も請け負うポッポちゃんと言う20代後半の女性のところにくるさまざまな代書依頼への対応を中心に話が展開してゆきます。
本当にさまざまな無理難題の依頼が舞い込み、とても素晴らしい手紙の数々が物語の中で紹介されて行きます。こんな手紙書いてみたいな~、こんな手紙を受けとったら嬉しいだろうな~という手紙ばかりです。紙、切手、筆記具にもすごいこだわりがあって、ウォーターマンの万年筆やロメオのボールペンなど読んでいるこちらも欲しくなってしまいます。ネットで調べたら1万円を超えるのでとても自分では買えませんが…。
鎌倉の地理やお店の話もふんだんにちりばめられているので、鎌倉に馴染みのある人はとても身近に感じられると思います。
本当に良い小説なのでぜひ読んでください。